患者と接近して行う気管挿管・抜管では、患者の咳などによる飛沫やそれと同時に空気中に飛散するウイルスに暴露するリスクが高いことが知られています。そのため、医療現場ではアクリル製のボックスなどで患者の呼吸域を隔離する対策が取られています。しかし、2020年8月31日にFDA（アメリカ食品医薬品局）は、「陰圧化されていない防護ボックスは患者並びに医療提供者のリスクを高める可能性がある」との発表を行いました。さらに発表の中では、現行品のアクリルボックスについて、挿管時間の増加、PPEの損傷・破断といった課題も挙げられています。
そこで当社では、マスクメーカーとして培ってきたフィルタ及び気流制御の技術をベースに、東邦大学医学部微生物・感染症学講座、同麻酔科学講座、東邦大学医療センター大森病院感染管理部、同先端健康解析センターと共同で改良を重ね、これまで市場になかった陰圧化と小型超高性能フィルタによる高い安全性を持ち、作業性にも優れた使い捨てできる気管挿管・抜管用フードを開発しました。

1.　ブロアで陰圧化し、マイクロ飛沫を外へ漏らさない

ブロアを搭載し、フード内部を陰圧化することができます。患者から発生したマイクロ飛沫を外部へ漏らしません。

2.　超高性能フィルタ搭載(国内生産品)

防じんマスクでトップシェアを誇る当社の技術で生み出した超高性能フィルタが搭載されております。このフィルタは、日本の国家検定『電動ファン付呼吸用保護具』「PL3」と同等で、0.15㎛～0.25㎛を99.97％以上という高い捕集性能を有しております。高品質な国内生産品です。

3.　ディスポーザブル仕様の本体・フィルタ

本体・フィルタは使い捨てできます。清掃にかかる手間や感染リスクを低減できるため、医療現場で推奨されているディスポーザブル仕様です。ブロアは繰り返しお使いいただけます。

4.　安全かつ使いやすい構造

東邦大学の皆様と共同でシミュレーションを重ね、効率的に作業ができる構造を実現しました。

• ・挿管用器具等の使用も楽に行えるBOXサイズ　　　　　　
• ・誰でも簡単に組み立てられるシンプル構造　　　　　　
• ・大きく透明で内部が見やすいフィルム窓　　　　　　
• ・無駄な隙間を極力排した封じ込め効果の高い本体　…など

5.　優れた備蓄性

折り畳まれたコンパクトな状態で納品されるので、備蓄性にも優れます。